線虫がん検査。
— インヴェスドクター (@Invesdoctor) 2020年1月15日
マーケットでは「すげぇ!」と称賛されていますが、医師にとっては「どうすんだよコレ」のトンデモ案件です。
陽性になったらどこの臓器を調べるの?
疑い病名で全身検査が保険診療でできるの?
上記のような後対応は病院まかせ。
ひどい話だ。https://t.co/EB88sPMras pic.twitter.com/Gc7BDhFU6o
※線虫、尿一滴がん検査で株上げる(2019/10/03)
見える!見えるぞ!「線虫でがん陽性って言われました」と、どの診療科に行けばいいのか分からない患者が病院に大量に押し寄せる未来が!
— インヴェスドクター (@Invesdoctor) 2019年12月17日
http://xn--icktbzci4u.com/
尿1滴で癌に対する感度特異度85%では、日本の癌有病率からすると陽性に出ても単純計算で約95%は偽陽性です。こういう感度特異度のトラップには医師もよくひっかかります。極めて高精度のHIV迅速キットですら日本では単純計算で偽陽性率98%です。 pic.twitter.com/oEMBcPXXDA
— EARLの医学ツイート (@EARL_Med_Tw) 2020年1月16日
そんなザルな検査で陽性に出た方は95%は癌じゃないのに癌かもしれないという恐怖と不安を無駄にかかえることになります
— EARLの医学ツイート (@EARL_Med_Tw) 2020年1月16日
それぞれ、より良い検査だとして90%だとしましょう。
— ひまみみ👂耳鼻科 (@ent_univ_) 2020年1月15日
この検査を200人の健康な人にやるとします。その中に実は癌だ、という人が10人いるとします。(そんなに多いのか?という感じはしますが。検査の価値を過小評価しないようにこう仮定します)
本当は癌の人10人のうち9人は検査で陽性(癌の疑い)と出ます。この人たちは受けてよかったですね。1人は検査では陰性(癌の疑いではない)と判断されます。これは仕方ない、、でしょうかね。
— ひまみみ👂耳鼻科 (@ent_univ_) 2020年1月15日
問題は癌のない人です。
— ひまみみ👂耳鼻科 (@ent_univ_) 2020年1月15日
実際は癌のない人が190人で、検査で19人は陽性(癌の疑い)です。171人は陰性(癌の疑いではない)ということになります。
171人は良かったんですが、19人は困りますね。さんざん癌の検査をして金銭的にも肉体的にも負担になりますが癌は見つかりません。
このシミュレーションだと200人のうち19人です。200人のうち9人の癌を見つけるためにこのようになっていいのか?ということですね。
— ひまみみ👂耳鼻科 (@ent_univ_) 2020年1月15日
言い方を変えると陽性(癌の疑い)の人が28人の内、本当に癌の人は9人です。
これを「陽性的中率」と言います。
数字は出しませんが200人中50人が癌の人に検査するなら陽性が60人でそのうち45人が癌です。これなら価値がありそうですね。それでも15人は癌でないのに陽性です。でもまあ45人の癌が見つかるなら仕方ないですかね。。
— ひまみみ👂耳鼻科 (@ent_univ_) 2020年1月15日
何が言いたいかといえば、「検査前確率」(受ける人の何%が癌なのか)が大事ですよ、ということです。全く健康な人にやると「陽性的中率」が下がります。特にこの検査は本当は癌でないのに癌だと判定されるとすごく金銭的、肉体的、精神的に負担になります。
— ひまみみ👂耳鼻科 (@ent_univ_) 2020年1月15日
「無駄な検査が多くても本物のがんを発見できるならいいじゃないか」と思ったら甘い。検査自体の危険性も無視できません。内視鏡で胃や腸に傷をつけるとか、前立腺生検で尿漏れや勃起障害を起こすとか、例は無数にあります。検査は必要なときだけやるものです。
— 大脇幸志郎 (@0waki) 2020年1月15日
この点を理解してるなら受けても良いと思いますが、よく考えてください。
— ひまみみ👂耳鼻科 (@ent_univ_) 2020年1月15日
この検査を全く健康な若い人が受けることは個人的には全くお勧めしません。
線虫がん検査陽性の人を1人診察した知り合いがいる。あらかた探して癌は見つからなかった。
— インヴェスドクター (@Invesdoctor) 2020年1月17日
問題は、見つからなかっただけであって、"本当にごく早期の癌がない"かどうか分からないということ。
陽性と出た人は長期間悩むだろうし、検査医も「見逃したところはないか」とヤキモキする。
偽陽性の患者さんの数とフォローの問題を解決してから世に出すべきだったけど🙄
— koji U. (@koji_uasaki) 2020年1月17日
日本のがん検診はやや加熱しすぎと感じます。感度/特異度がまだまだ不十分なものも使われてます
— 大須賀 覚 / Satoru Osuka (@SatoruO) 2020年1月16日
精度不十分な検査は、がんが早期に見つかり良かったという状況よりも、がんかもといわれたのに精密検査で何もみつからず不安な日々を送るという状況を多く起こす
不安を買ってしまうリスクも認識すべき
技術者と販売者は決してイコールではないし、癌早期発見に貢献すべく頑張っている人がいるのも知っている。個人的には、そういう人にも出資している。
— インヴェスドクター (@Invesdoctor) 2020年1月16日
しかしこの件はオブラートにつつんで諌めるレベルではない。患者個人の幸せだけでなく、国の医療費にまで発展する無視できない問題だと思う。
日本のがん検診は金儲けやから。
— Calci (@Calcijp) 2020年1月16日