テゲレッド@tegered1流山おおたかの森、文学の流れ玉受けすぎやろww
2021/12/12 11:47:21
麻布競馬場@63cities「30までお互い独身だったら結婚しよw」三田のさくら水産での何てことのない飲み会で彼が言ったその言葉は、恥ずかしいことに勢いで入れたタトゥーみたいに今でも私の心にへばりついています。今日は、彼と、奥さんと、3歳の娘の新居である流山… https://t.co/zSoXt3RPac
2021/12/12 09:16:44
※JG=女子学院(東京の女子御三家の一つ)小さい頃からモテには無縁で、でもそのことに特段のコンプレックスは感じませんでした。父は東大母は専業主婦教育ママ中学からJGというよくある話。モテに依存して自己の価値観を形成するのはダサい、という不思議な風潮があの中学高校には漂っていて、塾で彼氏を作る子を見て内心馬鹿にしていました。
— 麻布競馬場 (@63cities) December 12, 2021
第一志望の東大は4点足りずに落ちたけど、特に悩まず滑り止めの慶應法政に進学しました。JGの同級生もたくさんいるから寂しくありませんでした。共学なんて小学校以来で、入学式で日吉駅を出た途端に横断歩道前をぎっちりと埋めるスーツ姿の若い男子学生を見て、何だかドキドキしてしまいました。
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サークルは何となく律法会と三田祭実行委員会に入って、最終的に三田実に残りました。渉外局とかはイケイケで怖かったので、大人しそうな人が多そうな広報宣伝局という、パンフレットやホームページを担当する局に入りました。そこで彼と出会いました。
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彼は攻玉社出身で、一橋を目指していたけどセンターでコケて商学部に入りました。本当は経済も受かってたけど、という謎の「おれは単なるバカ商じゃない」というアピールがかわいらしくて最初聞いたときは笑ってしまいました。P&Gでマーケがやりたいと言いつつメディアコムも受けたりしていました。
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こう言うのも何ですが、彼は私にとって最高にちょうどいいダサさでした。夏は首元に変な切り込みと紐が付いた黒いトップスにベージュのチノパン、冬は臙脂色のノルディックセーターにベージュのチノパン、フチ無しメガネ、映画は「モテキ」が好きみたいな、量産型ダサ大学生。そのダサさが好きでした。
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とりのすけで同期何人かで飲んで、帰りの渋谷方向の東横線で二人きりになって、渋谷駅(当時はまだ地上駅でした)でそれぞれの実家に乗り換えるはずが、質の悪いレモンサワーの魔法なのかホテルに行きました。「気持ち悪いから休憩してもいい?」というダサい誘い方が最高で、笑ってしまいました。
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フェラしたときに変な声が出るところも、童貞のくせに既に乳首が弱いところも、ガシマンをして怒られたら態度も棒もシュンとするところも、表裏を間違えたコンドームを丁寧に捨てるところも、全部がダサくて、そしてかわいかった。私だけが知る彼のダサさ、私だけが愛してあげられる彼のダサさ。
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セフレなのか彼氏なのかは、あえて問い詰めませんでした。何だかそれが大人の恋愛なような気がしたからです。彼氏彼女というのは商標登録みたいなもので、誰かがそれを侵害しようとするから意味があるのであって、彼のように私以外に手を挙げる人間がいなければ、別に何だっていいのです。
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三田実ではツイッターの運用を担当していたので、勉強のために自分のアカウントも作ってみました。三田実の人もフォローする公開アカと、JGの友達だけが見れる鍵アカ。JGのほうはフォロワーも20人くらいで、みんな変わった人間でありたいという気持ちを下ネタに変換してひどい投稿をしていました。
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あっという間に1年目の三田祭が終わりました。私の局は事前準備が大変ですが当日は割と穏やかなので、一般企画局の人たちがバタバタと大慌てするのを赤いハッピを着てぼんやり見ていました。ナンパでもしてこいよ、と先輩に煽られた彼は、ハッピを脱いで女子高生に声を掛けて無視されていました。
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最終日も片付けやらがあるので、打ち上げはその翌日に、人数が多いこともあって駅近くのさくら水産で開催されました。何となく局ごとに分かれて、ピッチャーのぬるいビールをイッキしたりしていました。彼はイキってピッチャーを受け取るも、半分も飲めずに笑われていました。かわいい。
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恋愛感情はないけど、何だか馬の合う仲のいい二人。周りは私たちのことをそんな風に見ていたと思います。彼は女子高生好きを公言していたし、私は東大生しか好きになれないという不思議なキャラ設定になっていましたから。その日も私たち二人と、あと局の先輩3人くらいで飲んでいた記憶があります。
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二人合うんだから結婚すればいいじゃん、交際とかすっ飛ばしてさ。先輩がそんなことを言って、そんなことないですよ一橋落ちだし、と私が返す。いつもの流れです。ピッチャーイッキで酔って様子がおかしくなった彼が、ヘラヘラと笑いながら、しかし私の目を見て言います。あの一生忘れられない言葉。
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「30までお互い独身だったら結婚しよw」帰りの井の頭線で、私はポカリを飲みながらその言葉を噛み締めていました。ニヤニヤが止まらない。彼との結婚生活を想像します。お互いバリバリ働いて、広い家に住んで、フェラで変な声を出させて、娘も生まれたりして。想像の中で彼はまだダサい服を着ている。
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二人の関係は、私の誤爆で唐突に終わりました。渋谷のカサノバで、私は毎回彼がシャワーを浴びている間にその日彼が着ていたダサい服を鍵アカに上げて「#今日のダサちんぽ」とタグを付けるのが習慣でした。その日はビームスのクマのTシャツでした。それを公開アカでツイートしてしまったのです。
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すぐに消しましたが、不届き者がスクショを撮って裏で共有されたようです。その日はサークルの総会と飲み会があり、みんな彼のダサいTシャツを覚えていたので、慶應生たちは何が起きているかをすぐに理解しました。気まずくなって、三田実は辞めなかったけど彼との曖昧な関係は曖昧に終わりました。
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卒業して、私は電通に入りました。当時はみんな澤本さんや岸さんに憧れてクラシックな媒体でコピーやCMをやりたいと言っていたから、私みたいにデジタルで勝負したいと言う人は珍しかったのかもしれません。今もSNSマーケを中心に大手クライアントをいくつも担当しています。
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彼はと言うと、憧れのP&Gは秒速で落ちて、その次の憧れの博報堂も落ちて、最終的になぜかUFJに入りました。お父さんも銀行員だし、という不思議な理由でした。いきなり地方転勤になり、その後も転勤を繰り返し、三田実同期の飲み会でも彼とは会わなくなりました。特に連絡も取りませんでした。
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今年で30歳になります。去年、清澄白河のマンションを買いました。最初は白金高輪あたりで探していましたが、JG生や会社同期も含め既婚の友達が増えてきて、もう六本木や恵比寿で遊ぶことも減りましたから。川辺の静かな低層マンション、広い部屋、観葉植物に囲まれた暮らし、とても気に入っています。
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いまだ独身です。なのに2LDKを買って、同期に笑われました。彼を彼氏とカウントすべきなのか分かりませんが、彼と別れて以来、彼氏らしい彼氏もいません。もしかしたら、心のどこかでこの広い家を彼に埋めてほしいという気持ちが潜んでいるのかもしれません。だって、今年で30歳になるんですから。
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よく晴れた秋の日。三田実の仲良し同期3人とコンラッドのアフタヌーンティーに行きました。久々に聞いた彼の名前は、無機質な文字列みたいに聞こえました。明石の支店でパワハラ上司に当たって、鬱病になって退職したこと。その支店で知り合った総合職の後輩と結婚して、今は東京に戻ってきたこと。
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東京に戻ってきたせいなのか、あるいは持て余した時間のせいなのか、彼は最近三田実の人たちに連絡を寄越すようになったそうです。私には特に来ていないけど。局では友人も多かったので、何人かで彼の新居に遊びに行く話が出ていました。断るのも何だか癪なので、私もついていくことにしました。
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東京の定義は人によります。浦安だって東京ディズニーランドなんですから。しかし流山おおたかの森は東京ではないと思います。何時間かかるんだろう、と調べてみたら案外近くて、新御徒町でTXに乗り換えれば40分くらいで着くんですね。いくつかの川を渡り、車窓はどんどん田舎臭くなってゆきました。
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駅を出てビックリしました。大型商業施設を過ぎれば、すぐに板みたいなマンションがみっちりと立ち並ぶ風景。その隙間を、二子玉マダムのジェネリック品みたいな何人もの安っぽいお母さんがベビーカーを押して歩いている。みんな幸せそうな、満ち足りた顔をして。高山病のように頭がクラクラしました。
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私たちをマンションのエントランスで出迎えてくれた彼を、彼だとはすぐに認識できませんでした。オリバーピープルズの偽物みたいな繊細なフレームのメガネ、ナチュラルなセンター分け、駅前のユニクロで買い揃えたらしい黒いニットとグレーの感動パンツ。みんな履いてるニューバランスの黒いやつ。
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私が愛した彼のあのダサさは、奥さんがこの街で安く手に入れた品々で完全に拭い去られ、それと引き換えに彼はこの街の代替可能な無数の部品のひとつとして、この街で大量製造されるキャンベル缶みたいな幸せを啜っているように見えました。選ぶことを放棄した者たちが歩む、幸せに至る一本の平坦な道。
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そろそろ社会復帰するんだ、とアンパンマンが流れる家で彼は言いました。ニトリの家具のあらゆる角に黒いスポンジが取り付けられた家。トイレでこっそり中古価格を調べました。私の清澄白河の家の半分くらい。でも、私の家にはない、色温度の高い暖かな暮らしがこの家に満ちているのは明らかでした。
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奥さんは最近「大豆田とわ子」にハマって、髪をバッサリ切ったそうです。なぜ今更?とか、渋谷区のクールな場所で繰り広げられるドラマを流山おおたかの森で見て、流山おおたかの森で松たか子みたいな髪型にするのはどんな気持ちですか?とか、ちくちく言葉が無限に湧いてきたけど、黙って笑いました。
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何を話したかあまり覚えていません。娘さん眠そうだし、とか何とか理屈をつけて早めにお暇することにして、マンションのエントランスで3人並んでお見送りされるときの、目に焼き付く夕焼けのような幸せな家族の風景。大江戸線に乗る元気が湧かなくて、TXを降りたら新御徒町からタクシーに乗りました。
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適当に個人タクシーに乗ってマンション名を告げると、いいとこ住んでるんですね〜とデリカシーのないことを言われたので無視して外を見ていました。そうだよ、私はいいマンションに住んでるんだよ。いい会社に入って、頑張って働いて、セクハラにもパワハラにも耐えて頑張って生きてるんだよ。
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ドアを開けると部屋は真っ暗でした。バルミューダの加湿器と、各所に置かれた高い観葉植物たちに水をやります。風邪でも引いたのか、何だか部屋が寒々しく感じられて、今年初めて暖房を入れました。いい歳して、と同期に笑われたジェラピケに着替えて、冷蔵庫にあった京都醸造のビールを飲みます。
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350mlの缶なんてすぐに空いてしまいました。高いものがたくさん置かれた高い家にひとりぼっち。私の人生みたいだな、と思って泣きそうになりました。
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きょう改めて認識しましたが、私は彼に執着しているわけではありません。Tinderで激しく遊んでいた時期に自分の顔の好みを認識しましたが、彼はそれには当てはまっていません。ただ― なんとなく誰かのために置いておいた私の心の中の特等席から「予約」の札を取る行為が、まだ上手にできてないんです。
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昔から人付き合いというか、誰かを信頼し、また信頼されるという行為が苦手でした。多くの人はそれを愛することのままごとで学ぶのでしょうが、女子校育ちのせいかそれが未達のまま30歳になってしまいました。愛を歌う甘ったるいJポップを聴いても、昔から何も思わなかったのもおそらくそのせいです。
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厳格な両親。自分は短大卒のくせに「東大以外に行く女に価値はない」と事あるごとに幼い私を叱りつけた母。頑張って入ったJGでも成績は中くらいで、自分を好きになってあげる機会が、誰かを好きになってあげる機会が私にはなかったのかもしれません。そして、彼がその最初で最後の人だったのです。
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頑張って私を「渋谷の街の物語」に連れて行ってくれた彼の、あの不器用なダサさ。穴目的でもいいんです。モテキを見てテンガを買ったら3秒で射精した話とか、どこを切ってもダサい話をたくさんしてくれて、私も安心して母との確執とか、早く実家を出たいとか、そんな話を初めて人にできた気がします。
— 麻布競馬場 (@63cities) December 12, 2021
そんな彼に裏切られたような感覚が、ずっと心のどこかに引っかかっていたんだと思います。軽々しく私の心の鍵を開けておいて、それでいてセックスをする一人の友人みたいな顔で生きて、連絡も寄越さず、どこかも知らない西日本のしょうもない田舎で見つけてきた女とセックスして、子供を生むなんて。
— 麻布競馬場 (@63cities) December 12, 2021
メイクも落とさず寝てしまいました。日曜。白金高輪で買った長い名前の観葉植物の葉の上にはレース越しの優しい陽光。美しい朝。取り残された私と私の人生。それでも続いてゆく日常とローンの支払い。戻れない過去への執着を流山おおたかの森に置いて、私は清澄白河で一人ネスプレッソを飲む。
— 麻布競馬場 (@63cities) December 12, 2021
ヒーホーくん@Heehoo_kun全く知らなかった流山市が突然わいの中で急上昇しておる
2021/12/11 20:11:03
DJあかい@DJakai2某流山文学、「どこかも知らない西日本のしょうもない田舎で見つけてきた女(明石の女)」が源氏物語の明石の君の話と流山と並ぶ子育て爆伸び自治体としての明石市がダブルミーニングになってるのがすごいわな
2021/12/12 21:56:22
麻布競馬場@63cities三田のさくすいなくなったの!?
2021/12/12 12:10:09
※97店舗(2015年)→22店舗(2021)