【韓国】金田一一はキム・ジョンイルだった!? ハラボジの名に懸けて!

マンガが翻訳される際、キャラクターの名前が現地名に変更されることは少なくありません。例えば『名探偵コナン』はアメリカではこうなりました。日本でも、明治期に『シンデレラ』が輸入されたときには『おしん物語』というタイトルになっていました。しかも、その『おしん物語』では、魔法使いじゃなくて弁天が登場し、ガラスの靴じゃなくて扇を忘れるんですよ。いや、マジで。

スポンサーリンク


しかし、最近では日本のマンガ、アニメに対する理解も進み、日本名のままことが増えています。お隣韓国でも、地上波放送のアニメでは今でも名前を変えられてしまうようですが、マンガのキャラクターは日本名のままのことが一般的です。

そこで今回ご紹介するのが韓国版『金田一少年の事件簿』。


↑韓国・愛蔵版『金田一少年の事件簿』

画像は『金田一』最初の事件『オペラ座館殺人事件』です。まだ面白かったころの『金田一』ですね。美雪も、殺されるだけのモブキャラも、もちろんキャラクターの名前は全て日本名のままです。




しかし、ハングルが読める人は、恐らく上の表紙の画像だけで「あれ?」と思ったのではないでしょうか。


韓国版タイトルは『소년탐정 김전일』。日本語に訳せば…


『少年探偵 キムジョンイル』

そう! はじめちゃんの韓国での名前は、キムジョンイルなのです!

なぜこんなことが起きているかと言うと、「金田一」の漢字を韓国読みすると「キムジョンイル」になるからなのです(※より原語に近い発音だと「キムジョニル」)。なんか、他のキャラクターは皆日本名のままなのに、はじめちゃんだけ名前を韓国読みされちゃった。(あの「金正日」とは発音が微妙に違います。数年前に死んだ将軍様は「김일」。はじめちゃんは「김일」。)


↑「幼馴染の金田一(キムジョンイル)」…っておおい!!






でも、「キムジョンイル」が苗字なら別にいいと思うんですよ。日本人だって「金大中」を80年代くらいまで「きんだいちゅう」って読んでましたから。韓国語で「一」は「イル」と読むので、「金田一一」が「キムジョンイル・イル」って呼ばれるなら、かなり変な名前だけど、納得いきます。

しかし! なんと韓国版はじめちゃんは、「ジョンイル」と呼ばれているシーンが多々あるのです!

画像
↑「はじめちゃん!」ではなく「ジョンイルちゃん!」と叫ぶ美雪ちゃん

そう! 
韓国でのはじめちゃんのなまえは、「キムジョンイル・イル」ではなく、「キム・ジョンイル」だったのです! (つまり、「金」が苗字で「田一」が名前) 

なんじゃそりゃ。

ちなみに、じっちゃんはちゃんと「킨다이치 코스케(金田一耕助)」で日本語名のままです。もうわけわからんな。韓国人は元ネタの金田一耕助の方を知らんだろうから、よけいわけわからんだろうなあ。


金田一一「探偵の金田一耕助! 俺のじっちゃんなんだ」



キム・ジョンイル「探偵のキンダイチ・コースケ! ウリのハラボジなんだ!」






日本名のままでもなく、韓国名に変えるでもなく、なんだかちっともわからん名前の変更がなされた韓国版金田一。韓国では98年の日本文化開放以来、かつて韓国設定に直された漫画が日本設定に戻して出版し直されることがあるんですが、多分『金田一』もその一つなんだと思います。昔韓国設定に修正して出版したけど、日本設定に戻す際に、既に定着してしまったタイトルを変更したくなかったのでしょう。

「MANGA王国ジパング」は、今後もジョンイルちゃんの活躍を応援します! 

ではまた!

人気ブログランキングへ にほんブログ村 アニメブログへ
↑この記事を面白いと思った方は、是非クリックでその気持ちをお伝えください! よろしくおねがいします。